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アルコールって少しなら良いの?悪いの?

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アルコールって少しなら良いの?悪いの?

2026/6/2

「お酒は百薬の長」は古くから言われており、飲み過ぎなければ大丈夫と思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、アルコールが体内でどのように代謝されるのか、肝臓の重要な役割、男女間での摂取目安量の違いなどを解説します。

アルコールとは

私たちが日常的に「アルコール」と呼ぶものは、化学的にはエタノール(エチルアルコール)を指します。水に溶けやすく、体内で速やかに吸収される特性を持っています。

アルコールは、酒の主成分として「酔い」をもたらします。脳に対して抑制的にはたらき、意識の変化や気分の高揚などを引き起こすのが特徴です。

また、アルコールは1g当たり約7kcalのエネルギーがあるため、一般的にお酒は高エネルギーな食品になります。

アルコール代謝と肝臓の役割

お酒を飲むとアルコールは、胃から約20%、小腸から約80%が吸収され、主に肝臓で代謝されます。この過程ではまず、アルコール脱水素酵素のはたらきによって、有害な物質であるアセトアルデヒドに分解されます。アセトアルデヒドは、顔の赤みや動悸、頭痛など「酔い」や二日酔いの原因となる物質です。その後、アルデヒド脱水素酵素によって、比較的無害な酢酸へと分解され、最終的に水と二酸化炭素となって体外へ排出されます。

日本人はこの酵素の活性が弱かったり、活性が全くなかったりする人がおり、日本人の約半分はお酒に弱いと言われています(※1)。

生活習慣病のリスクを高める飲酒量

厚生労働省は、生活習慣病のリスクを高める飲酒量を、1日当たりの純アルコール量で示しています。

・男性:40g以上
・女性:20g以上
女性は男性の約半分が目安です。純アルコール20gは、アルコール度数5%のビールならロング缶1本(500ml)、日本酒なら1合(180ml)程度に相当します。ただし、これはあくまで目安であり、個人差やその日の体調によっても影響は変わります。厚生労働省の「飲酒に関するガイドライン」では、少量であっても疾病のリスクを高める場合があるため、できるだけ飲酒量を少なくすることが重要であると強調されています(※2,※3)。

過度な飲酒を続けたときのデメリット

アルコールは肝臓で分解されますが、処理が追い付かないと、肝臓だけでなく、全身の不調や病気の原因になることもあります。

肝臓への影響

アルコールが体内で分解される際に生じるアセトアルデヒドは毒性が強く、肝細胞にダメージを与え、処理が追いつかない場合には悪酔いの原因になります。こうした状態が続くと肝臓に大きな負担がかかり、長期的には中性脂肪が蓄積し脂肪肝を招く可能性があります。さらに過剰な飲酒を続けると、アルコール性肝炎や肝硬変へと進行するリスクが高まります。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、自覚症状がないまま病気が進行することが多いため、注意が必要です。

全身への影響

アルコールは脳のはたらきにも影響を与え、記憶力や判断力の低下につながることがあります。また、膵臓にも負担をかけ、膵炎を引き起こす可能性もあります。一時的には問題に感じなくても積み重なることで体調の変化としてあらわれる場合があります。

生活習慣病のリスク要因

アルコールには発がん性があり、口腔、咽頭、食道、肝臓、大腸など様々ながんのリスクを高めることも指摘されています。さらに、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の発症や悪化にもつながり、心臓病や脳卒中の危険因子ともなります。

アルコール依存症や急性アルコール中毒の危険性

飲酒が習慣化し、自分で量をコントロールできなくなる状態をアルコール依存症と言います。これは進行すると仕事や家庭生活にも影響を及ぼしてしまいます。

また、短時間に大量のアルコールをとる「一気飲み」は、急性アルコール中毒を引き起こす危険があります。

男女で異なるアルコール分解能力

女性は男性に比べて、アルコールの影響を受けやすい体質です。その主な理由として、体内の水分量が男性より少ないため、同じ量のアルコールをとっても血中アルコール濃度が高くなりやすいことが挙げられます。また、アルコールを分解する肝臓の大きさにも差があります。さらに、女性ホルモンがアルコールの代謝を抑制する作用を持つことも知られており、女性は男性よりも少ない量でアルコールの影響を受けやすいのです。

まとめ

アルコールは、気分転換につながりますが、過剰な飲酒は肝臓に大きな負担をかけ、健康リスクを高めます。体質やアルコール代謝能力の個人差を理解することも大切です。日々の飲酒習慣を見直し、健康的なお酒との付き合い方を心がけましょう。

■参考資料
※1 Koyanagi et al. Genetic architecture of alcohol consumption identified by a genotype-stratified GWAS, and impact on esophageal cancer risk in Japanese people.Svi Adv:26,2780.2024.
※2 厚生労働省 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン 2023
※3 厚生労働省HP あなたが決める、お酒のたしなみ方ー男性編、女性編ー(2025年5月8日現在)​

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