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葉酸
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造血のビタミン!葉酸
2025.09.03

この記事では、造血や成長に関わる葉酸についてご紹介します。
葉酸とは?

葉酸は、ほうれんそうの抽出物から発見された水溶性ビタミンで、ラテン語の「葉(folium)」に由来しています。その名の通り、葉物野菜に多く含まれています。
葉酸は、ビタミンB群の一種で、ビタミンB12とともに赤血球の形成を助けることから「造血のビタミン」とも呼ばれ、貧血予防に役立ちます。
葉酸のはたらき
葉酸は、体内で主に細胞の設計図であるDNAやRNAの合成、アミノ酸の代謝、体をつくるもとになるタンパク質の合成、酸素を全身に運ぶはたらきのある赤血球の形成などに関与しています。このように細胞の分裂や成長を助けることから、細胞の新陳代謝が活発な時期、特に成長期や妊娠期に必要とされます。
妊娠初期に十分な葉酸をとることで、胎児の神経管閉鎖障害(無脳症や二分脊椎症など)のリスクを減らすことができます。
葉酸はどれくらい必要?
葉酸の必要量は、日本人の食事摂取基準(2025年度版)では、以下のように1日当たりの推奨量と耐容上限量が定められています。
推奨量
男女(18歳以上):240μg
耐容上限量
男女(18歳以上):900~1000㎍(年代による)
葉酸の不足ととり過ぎについて
葉酸が不足すると
造血機能が異常をきたし、巨赤芽球性貧血、神経障害、腸機能障害などが起こります。また、動脈硬化の引き金となる血清ホモシステイン値を高くすることが知られています。
令和5年国民健康・栄養調査における葉酸の1日の摂取量の平均は289㎍ですが、男女年代別にみると女性の20~40代は不足傾向です。
食事が不規則な人、外食・加工食品中心の食生活をしている人、妊娠中・授乳中の女性、アルコール摂取量が多い人、腸からの吸収不良がある場合は注意が必要です。
特に妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、食事以外からも葉酸を1日あたり400μg摂取することが推奨されています。
葉酸をとり過ぎると
通常の食事で健康障害の心配はありません。ただし、サプリメントや葉酸が強化された食品などからの過剰摂取には注意が必要で、耐容上限量が設定されています。
ビタミンB12欠乏による貧血と区別がつかず、神経症状があらわれたり悪化したりすることがあるため、耐容上限量を超えないようにしましょう。
葉酸を含む代表的な食品
レバー・納豆・ほうれんそう・ブロッコリー・枝豆・アボカド・いちご・焼き海苔
葉酸を上手にとるには
葉酸は水溶性で熱や光に弱いため、調理方法や保存方法によっては栄養素が失われやすいという特徴があります。そのため、長時間の加熱調理を避け、食品が新鮮なうちに手早く調理して食べることが効率のよいとり方です。食品を保存する場合は、日のあたる場所に放置せず、早めに冷蔵庫や冷暗所に移しましょう。
おすすめの食べ方は以下の通りです。
●生で食べられる野菜や果物を選ぶ
●スープや煮物など、煮汁ごと食べられる料理にする
●電子レンジを活用し加熱時間を短くする
まとめ
葉酸は、私たちの健康と未来を支える大切な栄養素です。特に妊娠を考えている女性にとっては、胎児の健やかな発育に欠かせない存在ですが、それ以外の方にとっても、貧血や生活習慣病のリスク軽減に役立ちます。
日々の食事に少し意識を向けるだけで、葉酸は摂取できます。忙しい毎日の中でも、バランスのとれた食生活を心がけていきましょう。
◆参考資料
厚生労働省 令和5年国民健康・栄養調査報告
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2025年版)
文部科学省 日本食品標準成分表(2020年)八訂





