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ナトリウムと健康の関係

2026/4/27

この記事では、体内の水分バランスや筋肉の円滑なはたらきに関わるナトリウムについてご紹介します。

ナトリウムとは?

ナトリウムは、私たちの生命活動に欠かせないミネラルであり、体液のバランスを保つなど、体内で重要な役割を担っています。

地球上では、海水中に塩化ナトリウム(食塩)として豊富に存在し、古くから人類の生活と密接に関わってきました。しかし、純粋な金属としてのナトリウムが発見されたのは比較的最近のことです。1807年、イギリスの化学者ハンフリー・デービーが、水酸化ナトリウムを電気分解することによって初めて単体のナトリウムを分離することに成功しました。

ナトリウムのはたらき

ナトリウムは主に以下の4つの重要なはたらきがあります。

体液のバランス調整

ナトリウムは、体の細胞の外側にある体液(細胞外液)に多く存在し、この体液の浸透圧を一定に保つことで体内の水分量を適切に維持し、血液量や血圧を調整しています。

神経伝達のサポート

神経伝達においてナトリウムは重要な役割を担っています。ナトリウムイオンが神経細胞を行き来することで電気信号(活動電位)が発生し、情報の伝達をスムーズに行えるようサポートしています。

筋肉の収縮を助ける

ナトリウムイオンが筋肉細胞に流れ込むことで、筋肉が活動するための電気的な変化が起こり、筋肉の収縮を促します。

栄養素の吸収に関わる

小腸でブドウ糖やアミノ酸といった栄養素が血液中に取り込まれる際の吸収を助けています。 また、腎臓で栄養素が再吸収される際にも関わっていたり、胃酸などの消化液の成分として、消化吸収を円滑にしたりしています。

ナトリウムはどれくらい必要?

ナトリウム(食塩相当量)の必要量は、日本人の食事摂取基準(2025年版)では以下のように1日当たりの目標量が定められています。

目標量

男性(18歳以上):7.5g未満

女性(18歳以上):6.5g未満

生活習慣病の予防を目的とした食塩相当量の目標量が示されています。高血圧や慢性腎臓病(CKD)の重症化予防を目的とする場合は、男女ともに1日あたり6.0g未満が推奨されています。現在の日本人の平均的な食塩摂取量は、これらの目標量を上回っている状況です。

ナトリウムの不足ととり過ぎについて

ナトリウムが不足すると

通常、健康な人が通常の食事をしている限り、ナトリウムが不足する心配はほとんどありませんが、多量の発汗、激しい下痢や嘔吐などで不足することがあります。

ナトリウムが不足すると、疲労感、頭痛、吐き気、食欲不振といった症状があらわれることがあります。さらに進行すると、筋肉のけいれんや集中力の低下が起こり、重症化すると意識障害に至る可能性もあります。

ナトリウムをとり過ぎると

日本人の食生活では、ナトリウムの不足よりもむしろとり過ぎが問題となることが多いです。ナトリウムのとり過ぎは、主に食塩の形で摂取されることが多く、高血圧やむくみの原因となることが知られています。また、胃がんや食道がんのリスクを高める可能性も報告されており、腎臓への負担も増えることがあります。

ナトリウム(食塩)を含む代表的な食品

インスタント麺・漬物・梅干・生ハム・タラコ……など

ナトリウムと上手に付き合うコツ

ナトリウムのとり過ぎを防ぐ最も基本的な方法は、減塩を意識した食生活を送ることです。食材本来の味を活かしたり、だしや香辛料、ハーブなどを上手に使うことで、薄味でも満足感のある食事を楽しむことができます。加工食品を購入する際には、栄養成分表示を確認し、ナトリウム(食塩相当量)が少ないものを選ぶように心がけましょう。

外食の際はラーメンのスープを全部飲み干さないなどの対応も有効です。自宅で料理をする際は、醤油や味噌などの塩分が高い調味料は少量にとどめるのがおすすめです。

また、カリウムを意識してとることが有効です。カリウムは体内の余分なナトリウムを体外へ排出するのを助け、体液のバランスを整えるはたらきがあります。野菜や果物、海藻類、豆類などに多く含まれているため、これらの食品を積極的に食事にとり入れるようにしましょう。詳しくはモアサプで紹介しています。
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まとめ

ナトリウムは体の調整に欠かせない一方、過剰摂取は健康を損なう原因になります。今日からできる減塩や食品選びの工夫で、無理なく健康的な食生活を実践していきましょう。

■参考資料
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2025年版)
文部科学省 日本食品標準成分表(2020年版)八訂
厚生労働省 令和5年国民・健康栄養調査

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