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“燃える”体をつくる!カプサイシンで温活

2025.12.03

最近、冷えやすくなったり、代謝が落ちてきたと感じることはありませんか?そんなときこそ、体の内側から“燃える力”を引き出す温活がおすすめです。この記事では、カプサイシンについてご紹介します。

カプサイシンとは?

カプサイシンは、唐辛子に含まれる辛味成分です。脂溶性のフェノール化合物で、辛味を感じる「TRPV1受容体」に作用することで、脳に「熱い」と錯覚させる働きがあります。

カプサイシンの歴史は古く、紀元前7000年頃のメキシコではすでに唐辛子が栽培されていたとされます。中南米では薬草としても利用され、消化促進や痛みの緩和に使われてきました。16世紀にはコロンブスの航海によってヨーロッパに伝わり、世界中に広まりました。

辛さを測る単位としては、分析機器で求めたカプサイシン濃度の他に、「スコヴィル値(SHU)」が使われることがあります。これは分析機器で得られたカプサイシン濃度を換算したもので、例えばタバスコは約2,500〜5,000SHU、ハバネロは100,000SHU以上にもなります。ちなみに純粋なカプサイシンは約16,000,000SHUという驚異的な数値です。

カプサイシンのはたらき

カプサイシンには、私たちの体にさまざまな作用をもたらすはたらきがあります。詳しく見ていきましょう。

発汗作用

カプサイシンは、感覚神経から中枢神経系を介して、副腎からのアドレナリン分泌を促進し、発汗作用を促します。

脂肪燃焼と代謝促進

カプサイシンは「褐色脂肪細胞」を活性化することで、体内の熱産生を促進する可能性が示されています。褐色脂肪細胞は、白色脂肪細胞とは異なり、エネルギーを熱として消費する性質があり、肥満予防や体温維持に重要な役割を果たします。

また、カプサイシンはエネルギー代謝を一時的に促進し、総エネルギー消費量を増加させることが報告されています。この作用は運動と組み合わせることで相乗効果が期待され、より高い脂肪燃焼効果につながる可能性があります。

冷え性改善

カプサイシンは、体内のTRPV1受容体を刺激することで交感神経を活性化し、血管を拡張させて血流を促進し、体熱を産生します。これにより、手足の末端まで温かさが届き、冷え性の改善に寄与します。特に冬場や冷房の効いた環境での体温維持に効果的です。

食欲抑制と満腹感

カプサイシンの辛味による刺激が満腹感を高め、食欲を抑える効果があると考えられており、その結果、過食を防ぐことにつながります。ダイエット中の食事管理にも有効です。

抗炎症・鎮痛作用

カプサイシンは、「サブスタンスP」という痛みや炎症に関与する物質の放出を抑えることで、痛みの感覚を鈍らせるはたらきがあります。このはたらきを活かして、関節痛や筋肉痛の緩和のためにクリームやローション、パッチなどが医療現場でも活用されています。

とり方の注意

カプサイシンをどれくらいとったら良いかは定められていません。過剰摂取は胃腸への刺激が強く、腹痛や下痢、口腔内の炎症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

ポイント

  • 胃粘膜を刺激しやすく、胃痛などを引き起こす可能性があるため、空腹時にとるのは避ける

  • 胃腸が弱い方は少量にする

  • 小児や高齢者は特に注意が必要

カプサイシンを含む代表的な食品

唐辛子

唐辛子の果実部分に多く含まれ、種子にはほとんど含まれていません。唐辛子を使用した代表的な食品としては、ラー油、キムチ、チリソース、タバスコ、コチュジャンなどがあります。

まとめ

カプサイシンは、辛味成分としてだけでなく、冷え性改善、脂肪燃焼、代謝促進、さらには抗炎症作用まで、多くの健康効果を持つ成分です。とり方には注意が必要ですが、日常の食事に唐辛子やキムチなどを取り入れることで、体の内側から「燃える」力を引き出し、寒い季節も元気に乗り切りましょう。

■参考文献
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構:機能性成分含有量データ(抜粋)(2025年10月17日現在)
農林水産省:カプサイシンに関する詳細情報(2025年10月17日現在)
Fattori V et al.Current Understanding of Its Mechanisms and Therapy of Pain and Other Pre-Clinical and Clinical Uses.Molecules 21,844,2016

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