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# 発酵食品

    発酵食品とは?後編

      発酵食品とは?疑問や地域別の食材をご紹介

      2025.04.09

      発酵食品とは「カビ」「酵母」「細菌」といった微生物の働きにより、人間にとって有益に変化した食品を指します。

      納豆やヨーグルトなどは、体に良い影響を与えると耳にしたことのある人もいるでしょう。
      一方で、期待できる効果や発酵と腐敗の違いなど、発酵食品について知らないことも多いのではないでしょうか?

      そこで今回は、発酵食品の素朴な疑問と、国内で見られる地域独自の発酵食品、世界の珍しい発酵食品についてご紹介します。

      発酵食品の素朴な疑問

      発酵食品は、本来の食品の味や見た目を微生物の力で変化させたものです。食品によって変化の仕方は異なり、なぜそうなるのか不思議に思うこともあるでしょう。

      ここでは、発酵食品に対する疑問を5つご紹介します。

      発酵と腐敗は何が違う?

      発酵と同じように、微生物が働くことによって起こる食品の変化に「腐敗」があります。

      発酵と腐敗の違いは、人間にとって「安全性が保たれている」かどうかです。発酵は、微生物の働きにより人間にとって有益に変化した状態のことを言い、腐敗は人間にとって有害に変化した状態のことを指します。

      ちなみに納豆は賞味期限を過ぎると、つんとした匂いを発するようになったり、外観が溶けたような状態になったりします。健康に害はないと考えられていますが、納豆本来の味が損なわれてしまうため、賞味期限内においしく食べるようにしましょう。

      賞味期限があるのはなぜ?

      発酵食品に、なぜ賞味期限があるのか不思議に思ったことのある人もいるでしょう。

      そもそも国内では、加工食品に賞味期限もしくは消費期限を明記することが義務付けられています。さらに、市販されている発酵食品の中には食品衛生上、殺菌処理を行っているものがあります。あえて発酵を抑えている状態であり、安全においしく食べられることを保証できる期間として、賞味期限や消費期限を設定しているのです。

      開封したまま時間が経ってしまったり保存状態が悪かったりすると、場合によっては有害な菌が増殖してしまう恐れもあります。有害な菌が増殖した状態は「発酵」ではなく「腐敗」です。

      賞味期限・消費期限内でも、開封した商品などは色や匂いなどに注意しましょう。

      発酵するとなぜおいしくなる?

      発酵することで元々の食材の成分が分解され、体内へ消化吸収されやすくなります。それと同時にうま味が加わるため、豊かな味わいが得られます。

      ワインや醤油、納豆などの独特な香りや、パンを焼く際の食欲をそそる香りも微生物の働きによるものです。匂いが鼻腔を刺激することで、おいしさを引き立たせてくれます。

      また、人の舌にある味センサーは、でんぷんやたんぱく質のような大きな分子は感知できません。微生物が発酵を促し、食材に含まれる大きな分子を分解することで、味センサーを刺激しやすくなり、おいしいと感じさせているのです。

      発酵食品の食べ過ぎはよくない?

      発酵食品も、食べすぎには注意が必要です。

      例えばヨーグルトは、糖分が含まれている製品も販売されており、食べ過ぎると糖分過多になる可能性があります。また、お腹が緩くなる人もいるでしょう。
      醤油や味噌など、日本ならではの調味料や漬物なども、摂取し過ぎると塩分のとりすぎになります。
      また、納豆は食べ過ぎると腸内の納豆菌が過多になり、吐き気や腹痛を招く恐れがあります。

      発酵食品が体に好影響を与えるといっても、食べれば食べただけ健康になるわけではありません。糖分や塩分などのとりすぎに注意しつつ、適量をとるようにしましょう。

      麹と糀は何が違う?

      日本の発酵食品には欠かせない「こうじ」ですが、漢字で書くと「麹」と「糀」の2種類があることに気付きます。

      何が違うのか不思議に思うかもしれませんが、結論、どちらも同じ「こうじ」です。ただし、麹が麦や米などこうじ全般を表し、糀は米こうじを指しているという説もあります。

      漢字の由来は諸説ありますが、「麹」は、中国から伝わった漢字で、麦でこうじを作っていたことから、「麦」が使われたのではないかと言われています。

      一方の「糀」は、日本でできた漢字です。日本ではこうじは主に米で作ることから「米」が使われていると考えられます。「花」は、コウジカビの繁殖の際に、花が咲くように見えためではないかという説もあるようです。

      地域独自の発酵食品

      日本国内のみならず、海外にも独自の発展をした発酵食品が数多く存在します。どのような発酵食品があるのか、日本と海外を比べてみましょう。

      日本各地の発酵食品

      国内には、その地域独自に発展した発酵食品があります。ここでは、その一部をご紹介します。

      秋田:しょっつる…ハタハタに塩を混ぜて発酵させた魚醤新潟:かんずり…雪の中にさらした唐辛子をすりつぶし、柚・米麹・塩を混ぜて発酵させたもの

      東京:くさや…新鮮な魚をくさや液に漬けて発酵させたもの。独特な香りが特徴

      石川:フグの卵巣の糠漬け…塩漬けのフグの卵巣を、米麹や、いしる、糠とともに長期間漬けたもの。卵巣の毒は、発酵によって無毒化される

      富山:バタバタ茶…真菌で発酵させるお茶で、苦みがある

      静岡:浜納豆…大豆に麹菌を加え、塩水に漬けて熟成、乾燥させたもの。濃い味噌のような味がする

      滋賀:鮒ずし…塩漬けの鮒と米を乳酸菌で発酵させたもの

      奈良:奈良漬…酒粕に複数回漬けこんだ伝統的な漬物

      徳島:阿波番茶…乳酸菌で発酵させたお茶。甘酸っぱさやうま味が特徴

      高知:碁石茶…二段階発酵させるお茶で、赤ワインのような酸味が特徴

      愛媛:石鎚黒茶…真菌と乳酸菌で発酵させるお茶。酸味はあるが、スッキリした味わい

      鹿児島:みき…米・さつまいも・砂糖を発酵させて作る飲み物

      沖縄:豆腐よう…島豆腐を泡盛や紅麹・糀などに付け込んだもの

      世界の発酵食品

      世界中にも、多くの発酵食品があります。

      例えば、中国や台湾には豆類の発酵食品「腐乳」「臭豆腐」があります。インドネシアの納豆と呼ばれる「テンペ」は400年以上の歴史がある発酵食品です。ガーナの「スンバラ」は、煮た豆を発酵させた調味料です。

      また、ヨーグルトの仲間も世界中にあり、インドの「ダヒ」、ロシアの「ケフィア」、トルコのドリンク「アイラン」などが知られています。

      魚の発酵食品も豊富です。イタリアの「アンチョビ」は日本でもメジャーなカタクチイワシの発酵食品です。カタクチイワシと言えば、タイの魚醤「ナンプラー」もよく知られています。「世界一臭い食べ物」とも言われる「シュールストレミング」も、ニシンの塩漬けを缶に入れ発酵させた、スウェーデンの発酵食品です。

      どの食品も、発酵の利点を生かして作られた、その土地ならではの発酵食品と言えます。

      まとめ | 発酵食品で健康的な食生活を目指そう

      醤油や味噌といった日本を代表する調味料やヨーグルト・日本酒など、発酵食品は日本人の生活になくてはならない食べ物です。普段から口にしていたものの、発酵食品だと知らずに食べていた食品もあったのではないでしょうか?

      世界にも、その土地に古くからある発酵食品も多く「発酵食品は健康づくりに効果的」という意識が根付いていることを感じられます。

      さまざまな発酵食品を効果的に食べて、健康的な食生活を目指しましょう。

      この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを専門医がオンライン上で監修する「メディコレWEB」の認証を受けています

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