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# 発酵食品

    発酵食品とは?前編

      発酵食品とは?種類別に解説

      2025.04.02

      発酵食品は、健康づくりに役立つと耳にしたことはありませんか?

      実際にテレビ番組などで、発酵食品が取り上げられているのを見た経験がある人もいるでしょう。

      発酵食品とは、微生物の働きによって変化した食品を指し、人間の体にとってさまざまな嬉しい作用が期待できます。

      発酵食品は世界中で1000種類を超えるとも言われ、その歴史は古く、最初に作られたものは紀元前5000年前頃のヨーグルトとされ、日本でも奈良時代にはすでに記録が残っています。

      日本の食卓にも数々の発酵食品が並び、発酵食品と聞いて、思い浮かぶ食材がいくつかあるのではないでしょうか?

      そこで今回は、発酵食品ができる仕組みや発酵食品一覧など、発酵食品の魅力をご紹介します。

      発酵食品とは?

      発酵とは、「微生物が酸素の有無にかかわらず有機物を分解してエネルギーを得る過程で、食品中の成分を変化させ、アルコール、乳酸、酢酸などの化合物を生成すること」です。

      発酵食品は、微生物の働きによって変化した食品を指します。食品を発酵させる微生物には多くの種類があり、人間にとって有益な影響も期待できます。

      食品を発酵させる微生物

      食品を発酵させる微生物は、大きく分けて「カビ」「酵母」「細菌」の3種類があります。例えば、カビは複雑な有機物を分解し独特の風味を作り出し、酵母は糖をアルコールと二酸化炭素に分解します。また、細菌には乳酸菌があり、糖を乳酸に変換します。1つの発酵食品に対し、1つの微生物が影響を与えることもあれば、複数の微生物の働きが影響し合うこともあります。

      カビ

      「カビ」と聞くと、体に良くないようなイメージを持つ人もいるのではないでしょうか?

      発酵食品の中には、カビとの共同作業によってできる食品があります。例えば、日本の食文化には欠かせないみりんや醤油などを作る「麹カビ(麹菌)」、ブルーチーズを作る「アオカビ」などです。

      鰹節にも「カワキコウジカビ」というカビが使用されている種類があります。「荒節」「枯節」「本枯節」の中で、「枯節」「本枯節」は、「荒節」にカビを付着させて作っています。ほかにも、沖縄豆腐から作った豆腐ようも、紅麹菌というカビを使った発酵食品です。

      酵母

      酵母による発酵食品の特徴は、醤油や味噌などに代表される豊かな香りです。

      酵母は、大きく分けて「アルコール酵母」「耐塩性酵母」の2種類があります。アルコール酵母を活用してできるのは、ビールやパンなどです。

      醤油や味噌のように、日本の伝統的な調味料で多く使われている酵母は「耐塩性酵母」です。耐塩性酵母は、海外ではあまり使われておらず、日本独自に生み出された技術ともいえるでしょう。

      細菌

      発酵食品に役立つ細菌には「納豆菌」「乳酸菌」「酢酸菌」などがあります。耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。

      納豆菌は、納豆のうまみを引き出す立役者。枯草や落ち葉、稲わらなどに生息している菌です。
      乳酸菌は、チーズやヨーグルト、バターなどの乳製品や、味噌、醤油にも欠かせない細菌です。乳酸菌など人体に有益な菌は「善玉菌」とも呼ばれ、自然界のいたるところに存在しています。

      お酢作りに欠かせないのが「酢酸菌」。酸素がないところでは増殖できない菌で、空気中に浮かんでいたり花や果実についていたりします。

      いくつ知ってる!?発酵食品の種類を紹介

      1000種類を超えるとも言われる発酵食品。食品自体は知っていても、それが発酵食品だとは知らずに食べている食材もあるかもしれません。

      ここでは、発酵食品を種類別にご紹介します。

      野菜・果物

      野菜・果物の発酵食品の代表的なものとしては、以下などの食品が挙げられます。

      【野菜・果物の発酵食品】
      キムチ・ぬか漬け・メンマ・ピクルス・生しば漬け・ザーサイ・ザワークラウト・果実酢・発酵ジュース

      野菜を発酵する際に活躍する微生物の1つが、乳酸菌です。塩でもみ込んだだけのザワークラウトも、実は乳酸発酵によってできたもの。さらにはメンマも、麻竹を乳酸発酵させたものです。ほかにも、ぬか漬けには乳酸菌に加えて酵母菌が作用しています。

      豆類

      豆類の中で、日本人に最も身近な食品の1つは大豆でしょう。
      もともと大豆には、豆腐や、きなこ、豆乳など数多くの加工食品があります。
      しかも、豆腐の搾りかすは「おから」に、大豆油を抽出して「食用油」に、油を搾って残った大豆は「大豆ミート」や「醤油」に活用できるなど、そのほとんどを加工して食品に使えることも特徴的です。

      【豆類の発酵食品】
      醤油・味噌・豆板醤・コチュジャン・納豆(乾燥納豆)・寺納豆・豆乳ヨーグルト

      このように豆類は、発酵することで食品や調味料など日本の食文化に欠かせないさまざまな食べ物に変化します。

      魚介類

      四方を海に囲まれる日本は魚介類が豊富で、その調理方法も多岐にわたります。魚介系の発酵食品は「塩蔵型」と「漬物型」に分かれます。

      【塩蔵型発酵食品】
      くさや・塩辛(酒盗・このわた・うるかなど)・魚醤油(いしる・しょっつる)・アンチョビ

      【漬物型発酵食品】
      なれずし・ぬか漬け

      このほかに、一部の鰹節も魚介系の発酵食品です。
      発酵させることで長期保存が可能となるため、新鮮な魚介を入手しにくい山岳地帯でも重宝されていました。

      肉類

      肉類にもいくつかの発酵食品があり、発酵させることでうまみが増し、芳醇な香りを発するようになります。

      また生の肉と比べ、傷みにくくなることから保存しやすくなる点も魅力の1つです。

      【肉類の発酵食品】
      サラミ・生ハム・チョリソ・ペパロニ・ドライソーセージ

      なお国内で作られている生ハムの多くは、短期間で製造するために発酵工程を省いたものがほとんどで、発酵食品ではありません。

      乳製品

      乳製品の中には、私たちの生活に身近な発酵食品も多く含まれています。

      【乳製品の発酵食品】
      ヨーグルト・チーズ・ケフィア・サワークリーム・発酵バター

      ヨーグルトには生きた乳酸菌がいると聞いたことがある人もいるでしょう。しかし、乳製品のすべてに含まれているわけではありません。

      例えば、チーズ。ナチュラルチーズには生きた乳酸菌が存在しますが、ナチュラルチーズを溶かして作ったプロセスチーズには、生きた乳酸菌はいません。

      酒類

      酒類は製造過程でアルコール発酵を伴うため、すべて発酵食品にあたります。世界にあるさまざまなお酒は、その土地でとれる食材を使って発酵させて作っているものが多く見られます。

      【酒類の発酵食品】
      ワイン・ビール・日本酒・焼酎・泡盛・ウィスキー・ブランデー・マッコリ・ジン・ラム・テキーラ・ウォッカ・甘酒(酒粕甘酒)

      体に好影響を与えると言われる発酵食品ですが、これら酒類の摂取はかえって体に悪影響を与えることもあります。飲みすぎには十分注意しましょう。

      飲料

      お茶の中にも、一部微生物の働きで発酵するものがあります。

      【飲料の発酵食品】
      プーアル茶・石鎚黒茶・阿波番茶・碁石茶・バタバタ茶

      紅茶やウーロン茶も広い意味で「発酵飲料」と呼ぶことがありますが、これらが作られる過程で微生物は関わっていません。

      お茶の世界での「発酵」は「酸化反応」(酸化発酵)のことも含んでおり、紅茶やウーロン茶は茶葉自体がもつ酵素が酸化反応することでできる飲み物です。

      なお、プーアル茶や石鎚黒茶は後発酵茶と言い、酸化を止め、微生物によって発酵させます。この発酵によって、それぞれの独特な風味や香りを楽しめます。

      穀類

      穀類を発酵させることで、日本酒や酒粕甘酒などさまざまな食品が作られていますが、代表的なものは調味料類です。

      中でもお酢は、人類最古の調味料とも言われ、日本では日本酒から作った米酢が一般的です。

      【穀類の発酵食品】
      米酢・みりん・黒酢・塩麹・酒粕・パン

      普段は意識している人は少ないかもしれませんが、パンもれっきとした発酵食品です。酵母がアルコール発酵することで、ふんわりとした生地ができあがります。

      その他

      今までにご紹介した分類以外にも、さまざまな発酵食品があります。

      【その他の発酵食品】
      ナタデココ・くずもち・チョコレート

      ナタデココは、ココナッツミルクを「ナタ菌」で発酵させたものです。

      くずもちは和菓子の中で唯一の発酵食品。くずもちは関東と関西ではまったく異なる材料で作られており、関東で作られている小麦粉のでんぷん質を発酵させて作るくずもちが、発酵食品となります。

      そして、チョコレートもまた、カカオ豆を発酵させて作る発酵食品です。 

      このように、発酵食品は数多くあり、日本人の食生活になくてはならない食品となっています。

      まとめ | 発酵食品は日本人の生活に欠かせない食品

      発酵食品は、微生物の力でできる食品です。野菜や豆類・肉・魚など、さまざまな食材が、微生物によって新たな魅力を発揮しています。

      とくに日本には、醤油や味噌、日本酒など昔からある食材も多く、食生活になくてはならない存在です。

      次回、「発酵食品とは?疑問や地域別の食材をご紹介」では発酵食品に関する気になる疑問にお答えしながら、地域別の発酵食品をご紹介します。ぜひご覧ください。

      この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを専門医がオンライン上で監修する「メディコレWEB」の認証を受けています

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