# 発酵食品
発酵食品の効果
発酵食品の嬉しい効果を分かりやすく解説
2025.04.16

「発酵食品って何が良いの?」
「発酵食品の効果を生かすポイントを知りたい」
発酵食品とは、微生物に分解されることで成分が変化し、風味や保存性が向上した食品のことです。発酵食品は、食べることによって健やかな毎日をサポートしてくれるため、昨今、大きな注目を集めています。
今回は、発酵食品の持つ効果を分かりやすく解説します。より効果を高める方法や、おすすめの発酵食品もまとめました。発酵食品のメリットを知りたい方や、暮らしの中に取り入れて健やかに過ごしたい方は、ぜひ参考にしてください。
発酵食品が持つ嬉しい効果
発酵食品は、古くから私たちの食文化を支えてきました。
近年は、健康志向が高まっており、発酵食品の効果が改めて評価されています。その理由は、発酵食品が持つ「嬉しい効果」が解明されつつあるためです。
ここでは、発酵食品が持つ嬉しい効果をご紹介します。
1.食材のうまみや香りが良くなる
食品が微生物により分解され発酵する過程で、特有の香りや、うまみ成分を作り出します。
例えば味噌やチーズ、醤油のうまみ成分は、たんぱく質がアミノ酸に分解される途中で作り出される「グルタミン酸」によるものと考えられています。
微生物の力によって、食材が持つ香りとうまみを引き出す発酵食品は、私たちの食卓を豊かに彩ってくれるでしょう。
2.保存性に優れている
特定の微生物が同じ環境下に一定数以上存在していると、ほかの微生物が増えにくくなると言われています。
つまり、発酵を促す良い微生物が食品の中に多く存在することで、腐敗菌が寄りつきにくくなるということです。
さらに発酵の途中で生成される乳酸や酢酸、アルコールも腐敗菌の繁殖を抑える働きをすると言われています。
人々は昔から、自然の仕組みを生かし、食品を長持ちさせる知恵として「発酵」の技術を受け継いできました。
3.食材の栄養価を高める
食品を発酵することで、栄養価が増えることが分かっています。
大豆が納豆へと変化する過程での栄養価の違いを比較してみましょう(※1)。
●ビタミンK
ゆでた大豆(100g):7μg
糸引き納豆(100g):870μg
● ビタミンB2
ゆでた大豆(100g):0.08mg
糸引き納豆(100g):0.30mg
●葉酸
ゆでた大豆(100g):41μg
糸引き納豆(100g):130μg
納豆は、ゆでた大豆に比べるとビタミンB2が約3.8倍、葉酸は約3.2倍、ビタミンKは約124.3倍も多く含まれることが分かります。
4.腸内環境を整える
ヨーグルトや納豆などの発酵食品に含まれる善玉菌は、便秘・下痢などを引き起こすと言われている悪玉菌を抑制し、腸内環境を整える手助けになるでしょう。
近年の研究では、キムチや漬物に含まれる特定の乳酸菌が、肥満や糖尿病の予防および改善に効果的であることが示されています。この乳酸菌が生成する短鎖脂肪酸は、エネルギー代謝を調整し、腸内環境を改善することが知られています(※2)。
5.悪玉コレステロールを除去する
血液中の悪玉コレステロールの除去に役立つと言われているのが、大豆から作られる納豆や醤油、味噌などの発酵食品です。
悪玉コレステロールは、蓄積することで動脈硬化のリスクを上げ、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となる可能性があります。
大豆製品には、緩やかではあるものの悪玉コレステロールの減少や体内への吸収抑制効果が期待できるとされています。
6. ストレスを軽減する
発酵食品は、ストレス軽減にも影響があると考えられています。
市販されているチョコレートに、GABA配合などと書かれている商品を見たことがあるかもしれません。
GABAとはアミノ酸の一種で、チョコレートやヨーグルト、キムチなどといった発酵食品にも含まれる物質です。
GABAには、ストレスや緊張を和らげ、脳の興奮を抑える効果があると言われています。
また、睡眠の質の向上、血圧が高めの人の血圧を下げるなどの影響もあると報告されています。

おすすめの発酵食品4選
ここではおすすめの発酵食品4つの特徴と、期待できる効果について解説します。
味噌
味噌は、大豆を麹や塩と混ぜて1年から10年ほど発酵・熟成させて作る発酵食品です。
発酵の途中で作り出される乳酸菌や酵母が腸内環境を整え、体の内側から健康をサポートしてくれます。
炒め物や味噌漬けなど幅広い料理に活用でき、日常的に取り入れやすい点が魅力です。
1日1杯の味噌汁を目安にするなど、毎日の食事に取り入れやすい発酵食品です。
甘酒
甘酒は、米と米麹を発酵させて作られる日本の伝統的な飲料です。
「飲む点滴」と呼ばれるほど栄養価が高く、エネルギー補給やリフレッシュ、腸内環境を整えるのに役立ちます。麹の働きによって、砂糖不使用でも優しい甘さを楽しめます。
ヨーグルト
ヨーグルトもチーズと同様に、牛乳などを乳酸菌で発酵させた食品です。
ヨーグルトには、腸内環境を整える善玉菌が含まれていると言われています。
体重の増加が気になる人は、無糖または低糖のヨーグルトを選ぶと良いでしょう。
納豆
大豆を稲わらに包み、わらに付着している納豆菌の力で発酵させる、日本の伝統的な発酵食品です。
発酵過程で生まれる納豆菌が腸内環境をサポートし、おなかの調子を整える効果があります。
納豆は、ご飯のお供としてはもちろん、さまざまな料理にも活用でき、手軽に食べられる点が魅力です。
発酵食品を食べ過ぎると効果が薄れるの?
発酵食品は健康維持に役立つとされていますが、食べ過ぎると効果が薄れてしまうかもしれません。
これは過剰摂取によって、腸内環境のバランスが崩れる場合があります。
また味噌や醤油、漬物のように塩分が多い発酵食品をとり過ぎると、高血圧やむくみなどの症状が現れたり、心臓や腎臓への負担が大きくなったりする恐れがあります。
ほかにも、糖分が多いヨーグルトや甘酒などを過剰にとることで、血糖値の上昇や虫歯、肥満のリスクが上昇すると言われています。
発酵食品は適量を毎日食べることがポイントです。ほかにもチーズなどエネルギーの高い食品は、食べ過ぎると体重増加につながる可能性があります。
まとめ | 発酵食品には体を守る効果が期待できる
発酵食品には、食材の栄養成分量を高めたり消化吸収のサポートをしたりと、さまざまな効果が期待できます。
食品によって期待できる効果は異なるため、いろいろな種類の発酵食品を楽しんでみてくださいね。
しかし、過剰に摂取すると効果が弱くなったり体へ影響したりする恐れもあるため、注意が必要です。毎日の食卓に適度に取り入れ、健康な体作りに役立てましょう。
■参考資料
※1 文部科学省, 日本食品標準成分表2020年版(八訂).
※2 J Miyamoto et al. Host metabolic benefits of prebiotic exopolysaccharides produced by Leuconostoc mesenteroides. Gut Microbes, 15: 2161271, 2023.

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