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マグネシウム

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身体づくりに必須!マグネシウム

2026.03.04

私たちの身体づくりに欠かせないミネラルの1つのマグネシウムについてご紹介します。

マグネシウムとは?

マグネシウムは、地球の地殻や海水中に豊富に存在する元素であり、人体にとっても必須のミネラルとして知られています。金属としては銀白色で軽く、反応性に富む特性を持っています。生体内では、骨や歯の形成・筋肉の収縮・神経伝達・体温・血圧の調整など、多岐にわたる生命活動に関与しています。

マグネシウムという名称は、ギリシャのテッサリア地方にあるマグネシア(Magnesia)という地域に由来すると言われています。この地域で発見されたマグネシア石(苦灰石)が、マグネシウム化合物の一種であったためです。

マグネシウムのはたらき

マグネシウムは、私たちの身体が健康を維持するために不可欠なミネラルで、体内で多岐にわたる重要なはたらきを担っています。その役割は、生命活動の根幹を支える酵素反応から、骨の健康、神経や筋肉の機能、さらには血圧の調整に至るまで広範囲に及びます。

神経や筋肉の調整

神経伝達や筋肉の収縮と弛緩をコントロールし、カルシウムとバランスをとりながら、痙攣や過度な興奮を防ぎます。

血圧の調整

血管を広げる作用があり、血圧を調整しています。

たんぱく質合成、DNA生成に必要

細胞が「増える」「修復する」「働く」ための基盤となる反応をサポートしています。

 血糖値や体温の調整、ミネラルバランスを維持する

インスリンのはたらきや細胞の安定した環境づくりに必要で、体の恒常性(ホメオスタシス)を支えています。

精神の安定に関与

神経の興奮を抑制するはたらきから、イライラ軽減や集中力の安定に関わっています。

マグネシウムはどれくらい必要?

マグネシウムの必要量は日本人の食事摂取基準(2025年度版)で、以下のように1日当たりの推奨量が定められています。

推奨量

男性(18歳以上)330~380 mg(年代による)

女性(18歳以上)270~290mg(年代による)

マグネシウムの不足ととり過ぎについて

マグネシウムが不足すると

現代の食生活では加工食品の利用頻度が増え、マグネシウムが不足しがちであると言われています。マグネシウムは体内で多くの重要な役割を担っているため、不足するとさまざまな不調があらわれることがあります。例えば、筋肉の正常な機能に不可欠であるため、不足すると足がつったり、まぶたがピクピクしたりする筋肉の痙攣が起こりやすくなります。また、疲労感や倦怠感、集中力の低下を感じることもあります。精神面では、イライラしやすくなったり、不安感が増したり、不眠に悩まされたりすることもあります。

長期にわたるマグネシウム不足は、より深刻な健康問題につながる可能性も指摘されています。骨の形成にも関与しているため、骨密度の低下を招き、骨粗鬆症のリスクを高めることがあります。また、血圧の上昇や動悸、不整脈といった循環器系の症状があらわれることもあり、心血管疾患や動脈硬化症のリスク増加との関連も示唆されています。

日常的にストレスが多い方や、アルコールを日常的にとる方は、マグネシウムが体外へ排出されやすくなるため、特に注意が必要です。

マグネシウムをとり過ぎると

通常の食事からマグネシウムをとり過ぎてしまうことは非常に稀です。健康な方の場合、体内で余分なマグネシウムは主に腎臓によって処理され、尿として体外に排出されるため、過剰症になる心配はほとんどありません。

しかし、サプリメントや医薬品、特に便秘薬として用いられるマグネシウム製剤などを過剰に摂取した場合には、体調不良を引き起こす可能性があります。主な症状としては、下痢や軟便、吐き気、腹痛などが挙げられます。

特に注意が必要なのは、腎機能が低下している方です。腎臓のはたらきが不十分な場合、過剰なマグネシウムを適切に排出できなくなり、「高マグネシウム血症」という状態になることがあります。高マグネシウム血症では、低血圧、筋力低下、呼吸困難、不整脈、めまい、意識障害といった重篤な症状があらわれる可能性もあるため、腎臓に持病がある方は、マグネシウムの摂取に関して医師や薬剤師に相談することが重要です。

マグネシウムを含む代表的な食材

玄米・そば・大豆製品・アーモンド・ごぼう・海苔・ケール……など

マグネシウムは腸の保湿剤

マグネシウムは、私たちの身体の様々な機能に関わっていますが、意外なはたらきの1つに「腸の保湿剤」としての役割があります。特に「酸化マグネシウム」という形態で知られるこのミネラルは、便秘薬としても広く利用されています。

そのメカニズムは、腸内で浸透圧を高めることによって、便に水分を引き寄せるというものです。これにより、硬くなった便が柔らかくなり、かさが増すことで、腸が優しく刺激されて自然な排便が促されます。 刺激性の下剤とは異なり、お腹が痛くなりにくいという特徴も持っています。

まとめ

マグネシウムは、エネルギーづくり・骨・神経・筋肉・心の安定まで、私たちの身体を幅広く支える大切なミネラルです。マグネシウムを味方にして、毎日をもっと軽やかに過ごしましょう。

■参考資料
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2025年版)
文部科学省 日本食品標準成分表(2020年版)八訂

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