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アリシン
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アリシンで元気な毎日を
2025.07.02

この記事では、天然の薬効成分アリシンについてご紹介します。
アリシンとは

アリシンは、にんにくやねぎ、にらなどのユリ科の植物に含まれる特有の強い香りを持つ辛味成分で、強力な抗菌・抗酸化作用があります。にんにくなどの生の食品を刻んだりつぶしたりすることで、無臭のアリインという成分が酵素によって分解されて、アリシンに変わり、このアリシンが強い香りのもとになります。
アリシンは特ににんにくに多く含まれています。
アリシンの働き
アリシンには以下のような健康効果があります。
●疲労回復のサポート
ビタミンB1と結合することで、糖質をエネルギーに変えて疲労感を軽減する働きがあります。にんにくが疲労回復に役立つというのは、このアリシンの働きによるものです。
●抗菌・抗ウイルス作用
強い抗菌・殺菌力があり、風邪や気管支炎の原因となる病原菌から体を守る働きがあります。特ににんにくは「源氏物語」にも風邪症状の薬として活用されていたという記述も残されているほどです。
●抗酸化作用
体内で過剰に作られた活性酸素を抑制します。
●食欲増進や消化吸収を高める
唾液や胃液などの分泌を促進させて胃腸の働きを活性化します。食欲がない時はスパイスとして食事に取り入れるとよいでしょう。
アリシンを含む代表的な食品
にんにく・ねぎ・たまねぎ・にら・らっきょう
アリシンの効果的なとり方と注意点
効果的なとり方
アリシンは、細かく刻んだり、すり下ろしたりした後に、少し時間を置くと良いとされています。これは、生の状態で含まれるアリインがアリシンに変わる時間を確保するためです。ただし、長時間置くとその効果が失われてしまうので、新鮮なうちに食べるようにしましょう。
また、アリシンは熱に弱いため、生のまま薬味として食べるのが最も効果的ですが、油でコーティングするとアリシンが壊れにくくなるため、炒め物などに利用するのもおすすめです。
注意点
さまざまな健康効果が期待される一方で、とり過ぎると体に悪影響をおよぼすこともあります。
●胃痛・腹痛などの胃腸症状
●殺菌作用による腸内フローラの悪化
●出血した際に血が止まりにくくなる
●めまいなどの貧血症状
●アレルギー性の皮膚炎
特に、胃腸の弱い方は空腹時にたくさん食べることは避けるようにしましょう。
アリシンの香り
生食と加熱による香りの違い
アリシンは、生の状態の方が香りは強く、加熱するとアリシンが分解されて別の化合物に変わるため、アリシンほどの強い香りはありません。特に100℃以下の温度で加熱すると香りが大幅に軽減されます。
アリシンのにおいはどこから?
にんにくやねぎなどを食べると、息が臭いと感じるのは、胃からにおいが上がってくるわけではありません。におい成分が腸から吸収されて血液に入り、全身を巡って肺から呼気として排出されるため息が臭くなります。また、皮膚から汗や皮脂として排出されると体臭の原因にもなります。
歯を磨いたり、マウスウォッシュを使用したりしてもにおいが消えないのは、におい成分が全身に巡っているからなのですね。
アリシンのにおいを消す方法
にんにくやねぎなどを食べる時のにおい対策としておすすめの方法をご紹介します。
食事前や食事中
アリシンはたんぱく質と結びつきやすいため、たんぱく質を含む食品と一緒に食べることが効果的です。特に、食前に牛乳を飲むと嫌なにおいに変化するのを抑えてくれます。
食事中には緑茶やウーロン茶、コーヒーもおすすめです。緑茶に含まれるカテキンは、アリシンと結合してにおいを軽減してくれる働きがあり、また、コーヒーに含まれるタンニンも強い消臭効果があります。
食事後
食後にはりんごがおすすめです。りんごに含まれるポリフェノールがにおいを抑えてくれますが、ポリフェノールは皮やその周辺に多く含まれるため皮ごと食べるとより効果的。また、体内でアリシンが変化した物質を分解するウーロン茶やマテ茶も有効です。
もちろん、歯磨きをして口の中に残ったにおいの成分を取り除くことで、においは軽減することができます。
まとめ
アリシンは、私たちの健康を支える天然の薬効成分。疲労回復や抗酸化作用などさまざまな健康効果を発揮します。熱に弱いため、生で薬味として取り入れたり、油と一緒に調理したりすることでその効果を活かしましょう。ただし、食べすぎには注意が必要ですので、胃腸の弱い方や空腹時にはほどほどに。アリシンで毎日をもっと元気に!
◆参考資料
独立行政法人 農畜産業振興機構





