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産業給食の栄養士

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まだまだ少ない産業給食の栄養士

2025.10.01

栄養士と聞くと“病院”や“学校給食”を思い浮かべる方が多いかもしれません。でも実は、企業やスポーツの現場、福祉施設など、さまざまな場所で活躍しています。今回は「産業給食」で活躍する栄養士を紹介します。

産業給食の栄養士とは

企業などの社員食堂や職域食堂は、健康的で安全な食事の提供を通じて、働く人の健康を支えています。病院給食や学校給食の栄養士に比べるとまだまだ人数は少ないのが現状です。

栄養士の設置は食堂規模に応じて法令で定められています。それ以外でも、最近は健康志向の高い企業のニーズに合わせて、栄養士が配置されていることもあります。

産業給食の栄養士は、嗜好や健康に配慮した献立作成や調理を行うだけではなく、衛生管理やスタッフの管理など、食堂運営全体に関わる仕事もしています。

また、給食提供以外にも従業員のヘルスリテラシー向上のための活動を通して、健康を支えています。例えば、健康情報媒体を作成したり、簡易測定器を用いた栄養相談イベントを開催したりします。ときには栄養セミナーの講師をしたり、有所見者へ特定保健指導も行ったりします。

 

変化する社員食堂

昔の社員食堂といえば「安くて早くてお腹が満たされる」ことが第一で、揚げ物中心のボリューム満点な定食や、すぐに食べられるカレーや丼などエネルギー補給を目的としたメニューが主流でした。そのため、食事は業務の合間の燃料補給であり、健康や栄養のバランスまで意識が向けられることは、あまりありませんでした。

しかし、時代と共に社員食堂は「ウェルネスの場」へと進化しています。ビュッフェスタイルで食事を提供したり、企業の健康管理部門と連携しエネルギーや塩分を抑えた健康メニューを提供したり、プラントベースやアレルギー対応、さらにはサステナブルな食材を活用するなど、多様なニーズに応える工夫が凝らされています。

他にも、癒しやコミュニケーションの場として、香りで癒されるスペースがあったり、人が集まりやすく自然と会話が生まれる座席や空間を意識して作られたりしている食堂も増えています。

また、スマートフォンでその日のメニューや栄養情報を確認できるアプリや混雑状況をリアルタイムで把握できるシステム、モバイルオーダーなど、利用者される方の利便性も向上しています。

 

食堂によって変わる食事?

社員食堂と言っても、デスクワーク中心の職場や、営業職や工場勤務で重労働の職場まで幅広くあります。そのため、働く人の環境に合わせた献立の工夫も欠かせません。

必要なエネルギー量を示しつつ、デスクワーク中心の方には脂質を抑えて野菜もしっかりとれる食事を、体力仕事が多い方にはエネルギー補給を意識したバランスのよい食事を提供するなど、働く環境に応じて食事を提供しています。

また、時には土用の丑の日、ハロウィン、クリスマスなどの季節イベントや、全国各地のご当地料理、有名店監修の料理提供、時にはご当地キャラがくることも。社員食堂は毎日同じ方が利用されるからこそ、食事をするだけでなく楽しさも提供する工夫をしています。

 

健康メニューがもたらす嬉しい変化

多くの社員食堂には健康メニューがあります。栄養士が健康メニューを考える時に大切にするのは、「おいしさ」と「継続性」です。

どんなに健康的なメニューでもおいしくなければ食べてもらえず、また、続けてもらえないと健康メニューの意味がないため、献立を立てる際には頭を悩ませるところでもあります。

でも、実際に食堂を利用される方が健康メニューを手に取り、継続することで体に嬉しい変化があらわれた時は栄養士としてもやりがいを感じる瞬間でもあります。

継続して召し上がっていただくために、おいしそうと思って手に取ったらそれが健康メニューだったという、自然と健康になれる食事や食環境を目指して、日々献立を考えています。

 

まとめ

社員食堂はウェルネスの場として今後もますます進化していきます。

産業給食の栄養士は、食堂の運営だけでなく企業などの健康経営に寄り添うパートナーとして、健康経営の推進や働く方のパフォーマンス向上に貢献する役割を担っています。

 

 

 

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