# 栄養素
# ストレス関連
GABA
# ストレス関連
GABAの力で心も体も健康に
2025.05.07

この記事では、ストレス緩和効果や血圧降下作用が期待されている「GABA」についてご紹介します。
GABAとは?

「ストレス軽減」などと書かれているGABA入りのチョコレートや菓子、飲料をみたことがある人も多いのではないでしょうか?
GABAとはγ-アミノ酪酸ともいい、野菜、穀類、発酵食品などに幅広く含まれている遊離アミノ酸の一種で、哺乳類の脳や脊髄にも多く存在しています。GABAが増えると、エネルギー代謝が活性化され、その結果、脳へのエネルギー供給が維持されます。脳内でグルタミン酸から生成されるGABAは、抑制系の神経伝達物質として働き、興奮を抑え、不安定な精神状態を緩和させる作用が知られています。GABAは脳の健康や機能を維持するために不可欠です。
GABAの歴史
古くからさまざまな食品にGABAが含まれていることは分かっていましたが、1950年に哺乳動物の脳からGABAが初めて抽出され、神経伝達物質としての役割が明らかになりました。それ以降に研究が進み、近年は、血圧降下作用、ストレス緩和、睡眠の質の向上など、ストレス社会を生きる私たちの生活にとってうれしい効果が期待できる機能性成分として注目されています。
GABAをとることのメリット
GABAにはさまざまな機能性があることが知られていますが、特に代表的な3つを紹介します。
ストレス軽減効果
自律神経系は、交感神経と副交感神経に分けられ、交感神経はストレスや緊張時に活性化する一方で、副交感神経はその逆の働きがあります。GABAには、副交感神経の働きを活性化させることで、リラックス状態を促進する効果が期待されています。具体的には、心拍数や脳波が安定したり、ストレスホルモンの分泌が減少したりします。これにより、心も体もリラックスできるのです。
また、GABAの摂取後30~60分以内に一時的なストレス軽減効果をもたらすだけでなく、長期間にわたって継続摂取することによってその効果が続く可能性があることも報告されています。
睡眠改善効果
GABAをとることで、入眠までの時間を短縮したり 、ノンレム睡眠を増加したりする ことが分かっています。睡眠サイクルは「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が繰り返されており、「ノンレム睡眠」は深い眠りで、体と脳の両方が休息している状態です。寝つきがよくなり、より深く眠れることから全体的な睡眠の質が向上すると言われているのです。
血圧降下作用
GABAには、ストレス軽減効果があることから、血圧を安定させたり、高い血圧を下げたりすることにも役立ちます。これは、GABAが血管壁に作用して血管を拡張したり、腎臓での余分な塩分を排出するのを助けたりする作用があるためです。この血圧降下作用は、誰にでも当てはまるわけではなく、比較的血圧の高い人で得られるもので、血圧が高くない人やもともと血圧が低い人では見られないということまで分かっています。
GABAはどれくらい必要?
日本人の食事摂取基準(2025年版)では、GABAの1日の必要量は示されていません。GABAはさまざまな食品に含まれており、一度とれば即効性があるものではなく、効果が期待できるまでは1~8週間後と幅広いため、継続的にとることが大切のようです。
サプリメントでとる場合は、たくさんとれば効果が得られるわけではないため、用量を守るようにしましょう。サプリメントでなく通常の食品からとる場合は、とり過ぎによる心配は今のところありません。
GABAを含む代表的な食品
玄米・じゃが芋・かぼちゃ・トマト・トマト缶・バナナ……など
まとめ
日ごろからストレスを感じていたリ、イライラすることが増えた、よく眠れないなどの悩みを抱えている方は、GABAがリラックス効果や不眠、心身の健康を保つ手助けになるかもしれません。GABAはさまざまな食品に含まれているので、バランスの良い食事に、GABAを含む食品を意識して選んでみてはいかがでしょうか 。
■参考資料
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構HP:機能性成分含有量データ(抜粋) kinouseiDB-all.pdf(2025年4月23日現在)
国立健康・栄養研究所HP:素材情報データベース「γ-アミノ酪酸、ギャバ」 k004.pdf(2025年4月23日現在)
藤林真美ら:GABA経口摂取による自律神経活動の活性化, 日本栄養・食糧学会誌, 61: 129- 133, 2008.
佐々木泰弘, 河野元信:ギャバ(GABA)の効果と有効摂取量に関する文献的考察, 美味技術研究会誌, 15: 31-37, 2010.





