# お酒
お酒の落とし穴
アルコールの体への影響
2024.12.11

過度の飲酒は健康を害する要因になり「万病のもと」と言われることも。世界保健機関(WHO)は「お酒は60種類を超える病気の原因であり、200種類以上の病気やけがに関連している」と指摘しています。今回は、お酒と賢く付き合えるようアルコールの健康障害の知識と、健康診断の数値の見方を紹介します。
アルコールによる体への障害
飲酒と特に関係が深い病気として、アルコール依存症、肝臓の病気、痛風、肥満症などがあります。それ以外にも重大な病気を引き起こす要因になるので注意が必要です。
アルコール依存症
飲酒量、場所、時間などをコントロールできなくなる状態です。アルコール依存症になる前には、「飲酒してはいけない状況でもお酒が飲みたくなる」「飲酒をコントロールできなくなる」などのサインが見られます。一人で悩まず医療機関に相談するようにしましょう。
肝臓病
お酒の飲み過ぎで「アルコール性脂肪肝」になることがありますが、肝臓は神経がないので自覚症状がほとんどありません。知らない間に肝臓がダメージを受けていることも少なくないのです。健康診断の結果などを参考にしながら早期発見に努めましょう。
痛風
痛風はある日突然、足の指の関節などが赤く腫れて激しい痛みを感じる病気です。尿酸の血中濃度が高いことが原因で、女性よりも男性、若年よりも中年でかかりやすい病気です。痛みを感じたら早めに受診し、飲酒習慣を見直す必要があります。
肥満症
アルコール量だけではなく、おつまみの食べ過ぎにも注意が必要です。お酒を飲んでいると、ついついエネルギーの高いおつまみを食べてしまうことも。糖質や脂質を過剰にとると、脂肪として体に蓄えられていきます。特に揚げ物などは肥満につながりやすいので、食べ過ぎに注意しましょう。
健康診断の結果の見方

アルコールが原因で健康診断の数値が悪化することも少なくありません。飲酒に関係する健康診断の指標について解説します。
AST(GOT)とALT(GPT)
AST(GOT)とALT(GPT)はどちらもアミノ酸合成に関係する酵素で、ALTは主に肝臓に存在し、ASTは肝臓のみならず、心臓、筋肉赤血球などに広く分布しています。アルコールが原因で数値が高くなっているかは、AST/ALT比で評価することができます。いずれも30U/Lを超えたら注意が必要です。
γ-GTP
γ-GTPは肝臓の解毒作用に関与しており、肝臓や胆道に異常があると血液中の数値が上昇します。50U/Lを超えたら注意が必要です。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるように、異常があっても自覚症状は表れにくいですが、アルコールに敏感に反応し、普段からお酒をよく飲む人は上昇しやすいため、早期発見の参考になります。
尿酸値
尿酸は、プリン体が代謝された後の残りかすのようなもの。体はアルコールを分解するためにたくさんのエネルギーを使います。この過程で、プリン体が分解されて尿酸が生成されます。尿酸は通常、腎臓から尿として排出されますが、お酒を飲むと肝臓の機能が低下し、尿酸の排出がうまくいかなくなります。その結果、尿酸が体内に留まりやすくなり、尿酸値が上がるというわけです。尿酸値は7.0mg/dLを超えたら注意が必要です。
中性脂肪(TG)
お酒を飲み過ぎてしまったり、お酒と一緒におつまみを食べ過ぎてしまったりすると、エネルギーが過剰になることがあります。過剰になったエネルギーは貯蔵しやすい形である中性脂肪として肝臓で合成されます。中性脂肪は150 mg/dL(空腹時)を超えたら注意が必要です。
まとめ|普段のお酒の飲み方に気をつけよう
お酒は付き合い方を間違えると、大きな病気につながります。自分がお酒と賢く付き合えているかを振り返るためにも、健康診断の結果はしっかり確認し、数値に異常があったら、適切に対応するとともに、飲酒状況を見直しましょう。

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