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糖質
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糖質は体を支えるパワーの源
2025.11.05

この記事では、体を動かすエネルギーの源、糖質についてご紹介します。
糖質とは?

糖質は、炭水化物の一部で、消化・吸収されてエネルギー源となる栄養素です。単糖類(グルコース、フルクトースなど)、二糖類(スクロース、ラクトースなど)、少糖類(オリゴ糖など)、多糖類(デンプンなど)に分類されます。
糖質の歴史は古く、紀元前から蜂蜜や果物などの自然由来の甘味料として利用されてきました。中世ヨーロッパでは砂糖が「白い金」と呼ばれ貴族の間で珍重されていたそうです。江戸時代の日本でも甘味は高級品であり、和菓子文化の発展と共に庶民にも広がっていきました。
糖質のはたらき
糖質の一番の役割はエネルギーをつくることです。1gの糖質から約4kcalのエネルギーが生まれます。糖質は体内で消化・吸収されて単糖類であるグルコースに分解されます。分解されたグルコースは血液を通して各細胞に運ばれ、体を動かすエネルギー源として利用されます。これにより動いたり、考えたり、内臓を動かしたりすることができます。
また、脳や神経組織などは主にグルコースをエネルギー源として利用するため、欠かすことのできない栄養素です。
糖質はどのくらい必要?
糖質(炭水化物)の必要量は、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、以下のように1日あたりの目標量が定められています。
目標量
男女(18歳以上):50~65%エネルギー
例:1日に必要なエネルギー量が2000kcalの場合、250g~325g
●炭水化物は主に「糖質+食物繊維」で構成されていますが、この記事では炭水化物のうち、糖質が主なエネルギー源であることから炭水化物の摂取目標量を示しています。
●%エネルギーとは?
エネルギーは主に炭水化物、たんぱく質、脂質などからつくられ、1日に必要なエネルギー量に対して、各栄養素がどの程度の割合で摂取されることが望ましいかを示す単位です。1日に必要なエネルギー量のうち50~65%を炭水化物から摂取することで、摂取不足を防ぐとともに、過剰摂取による生活習慣病予防とその重症化予防にもつながります。
糖質の不足ととり過ぎについて
糖質が不足すると
脳のエネルギー源が足りなくなるため、集中力や記憶力が落ちたり、疲れやすくなったりします。ただし、一時的に不足しても肝臓に蓄えられているグリコーゲンが分解されてエネルギー源として使われます。
また、不足の状態が続くと、体はエネルギーを補うために「糖新生」という仕組みを使い、タンパク質や脂肪を分解してグルコースをつくり出します。この状態が続くと筋肉量の減少や基礎代謝の低下につながる可能性があるため長期的な糖質不足には注意が必要です。
また、糖質制限などの極端なダイエットを行うと、食事から取り入れるたんぱく質や脂質の割合が増えることがあり、栄養のバランスが悪くなるため腎臓や血管へ負担をかけることにもつながります。
糖質をとり過ぎると
食事からとった糖質は、消化酵素によって分解されて単糖類(主にグルコース)として小腸から吸収されます。吸収されたグルコースが血液中に増えることで血糖値が上昇し、それに応じてすい臓のβ細胞からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンの作用によりグルコースは筋肉や脂肪細胞などに取り込まれ、エネルギーとして利用されたり、肝臓や筋肉にグリコーゲンという形で蓄えられたりします。ただし、グリコーゲンの貯蔵容量には限りがあるため、とり過ぎてしまうと中性脂肪となり、脂肪組織に運ばれて体脂肪として蓄積され肥満の原因にもなります。
また、糖質のとり過ぎによる食後の急激な血糖値の上昇は、倦怠感や眠気などの不調を引き起こすことがあります。
糖質は甘いものに含まれていると思われがちですが、せんべいやポテトチップスなどの甘くない加工食品にも含まれているためとり過ぎには気をつけましょう。
糖質を含む代表的な食品
白米、パン、うどん、バナナ、さつまいも、ジュース……など
まとめ
糖質は、私たちの体を動かす大切なエネルギー源として欠かせない栄養素です。過不足なく適切に取り入れることが、健康維持や生活習慣病予防に重要です。日常的な食品に多く含まれていますので、摂取量を意識しながらバランスのよい食事を心掛けましょう。
■参考資料
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2025年版)
文部科学省 日本食品標準成分表(2020年)八訂





